『COFFEE TIME WITH VAUGHAN』が繋げる喫茶・カフェの可能性
止まったかのような時間がまた時を刻みだした。
そう思わせるような日本、そして京都の春は今年ようやく華やいだように思う。
ここ数年の我慢や辛抱が嘘だったかのように、人々の心は「動」へと進み出したのだろう。
いや、むしろそんな月日があったからこその人々の笑顔はとても輝いているように思う。
行楽シーズンが終えても、邦人客の到来は陰らず街を賑やかにしてくれているようにも思うし、この動向が良いのか悪いのかは現時点でどのように結び付くのかは分からない。
だけどここからのコロナの分類の移行も含め、私達はまた本当の日常や活気を取り戻すべく、経験を得ての新しい時代へ突入していくのであろう。
そして、そんなこれからの日々に喫茶やカフェの可能性に想いを馳せながら継承と発展を導き出していきたいものである。
なぜなら日本のコーヒー文化は世界をも魅了するからだ。
様々なコンテストでも、エンターテイメントや技術を兼ね揃え毎年上位に名を連ねる日本人は多く、また最近の話題といえば、日本の喫茶店にも感銘を受けながら創業したブルーボトルコーヒーのジェームス・フリーマンが、その約20年の集大成として最高峰のコーヒー体験と称したフルコースを楽しめる提案を、日本文化の象徴としたこの京都に第一号店として「Blue Bottle Studio – Kyoto -」をオープンさせたのだから…。
時を同じくして、モデルとして東京に来てから十数年、オーストラリア・メルボルンから来たヴォーン氏は、そのコーヒーという魔法のような液体に魅了され、さらには日本の喫茶店と出会う事でその文化をも愛してやまないコーヒー愛好家へとなっていった。
全国の喫茶店に足を向け、またそれと同時にコーヒーを介した企画やイベントに参加もすれば、自らが主催をも行い人々にコーヒーの楽しさを伝え続けている。
そしてそんな彼が、英語講師として携わっていた「川辺株式会社」と4年前にプロジェクトを立ち上げタッグを組んだのだ。
川辺さんは今年で創業100年を迎えるハンカチやスカーフなどの布帛製品を主に、様々なこだわりの生活必需品を製造・販売されている歴史ある企業で、常に私達に陰ながらでも大きく寄り添ってくれている。
それは同じく喫茶店やカフェのように、無くてはならないものではないかもしれないけど、必要とされ、時には贈り物のように特別になるかもしれない大切なヒトトキを演出や提供もしてくれる切っても切り離せない存在として一致する。
そんなアイテムの第一弾のお店としてお声掛け頂いた私は、ヴォーン氏の話しを聞きながら、共感と共に何よりもその輝かしい眼差しと溢れんばかりの微笑みの表情に、日用品を通して繋がる新しい提案に胸を躍らせ期待を寄せたのである。
そこから2021年春ファーストシーズンは「六曜社珈琲店」「KOFFEE MAMEYA」セカンドシーズンは「BLUE BOTTLE COFFEE」「茶亭 羽當」そしてサードシーズンとなる今年4月には、東京四谷の「喫茶ロン」のアイテムが展開され、来たる6月には京都「小川珈琲」の堺町錦店と下北沢店イメージのラインナップが登場するのです。
大小を問わず、ヴォーン氏が自ら足を運び続ける店舗をチョイスし、川辺さんを通して様々なデザイナーと共にバリエーション豊かなアイテムを作り上げるこのプロジェクトは、ヴォーンがこよなく愛するコーヒー屋達のように、皆さんの手にも大事にされながら使われ続けていくのでしょう。
東京一のコーヒー愛好家を自負するヴォーン。様々な雑誌やウェブへの執筆、@goodcoffeeme instagramのページの運営、東京コーヒーフェスティバルのプロデュース、コーヒー関係の競技会のmcや審査員などを行っています。最近では喫茶店はもはや彼の身体の一部となっており、喫茶店文化の復興に尽力しつつ、2020年春には東京豊島区長崎に「MIA MIA」という自身の念願のカフェを建築家の理恵さんと共にオープン。コーヒーが人と街をつなぎコミュニケーションが生まれ広がっていくハブ的な存在を目指しながら自ら店にも立っている。
https://www.vaughan.tokyo/
『ヴォーン・アリソン』
オーストラリア・メルボルン出身。東京に住んで10年以上。日本のコーヒーカルチャーを世界に発信するライター、インフルエンサー。モデル、音楽プロモーター、イベント企画、コンサルタント等、100の顔を持つ。
https://www.coffee-twv.com/
『川辺株式会社』
弊社は1923年創業以来、永年にわたり服飾雑貨業界においてハンカチーフ、スカーフ、マフラー等の製造販売などを行ってまいりました。
現在は時代に即応しながら業容を拡大、発展を遂げ、香水、タオルや雑貨までアイテムの領域を広げ、いつの時代も常に視点を消費者に向けた顧客第一主義を経営の根幹とした革新的な発想を持ち続けております。
おかげさまで今年の2023年2月100周年を迎えました。
これまでも、これからも「ありがとう」を大切にしていきます。
2023年6月から新たに展開される「COFFEE TIME WITH VAUGHAN」の小川珈琲のラインナップの一部を、当組合喫茶新聞より一足早くご紹介!
ハンカチーフと共にバッグの販売が予定されています。